「中学受験の理社は後回しで大丈夫!」
「早くからやっても忘れるし、5・6年生で詰め込む教科」
そんな言葉を耳にすることがあります。
積み上げが大切な算国と比べて理社は単元ごとのつながりが薄いため、追い上げが可能…それは論理的に理解はできますがほんとにそうでしょうか?
実際できる子はできると思う!
でもうちの子はムリだ、間に合わなくなるって判断して小3から頑張ってるよ。
正直「お子さんによる」この一言になってしまうので、一番近くでみている保護者さんの判断が大切なのは間違いありません。
このページでは我が家のような「勉強がきらいで暗記が苦手」な子は
- 中学受験の理社はいつからはじめるべきか?
- 後回しでもいい子・今すぐ始めるべき子
- 理社の3年生4年生の取り組み方
このページではこんなことをまとめています。
中学受験の理科・社会の学習をどうしようか考えている、小学1~4年生の保護者のかたの参考になればうれしいです。
中学受験の理社を後回ししないほうがいい理由
まずは志望校の過去問をちらっと解いてみてください。
1問1答の暗記知識だけでは(志望校によりますが)目標点に届かないことにびっくりしませんか?
夫が受験したとき(20数年前)なら直前暗記勝負でいけたみたい。
理科は表やグラフ・図を読み取って計算したり、実験手順や理由、暗記問題にしてもいくつかの知識を組み合わせてやっと答えにたどり着ける問題が多いですよね。
社会も「歴史の細かい流れ」「なぜそれがおこったかを自分の言葉で表現する」「具体的な問題を例に、それが政治や歴史・地理とどう関係しているのかなどを考えさせる問題」がほとんど。
全ての選択肢がそれっぽい正答風になっており、さらっと年号を覚えただけでは太刀打ちできません。
一問一答ドリルの「コアプラス」「メモリーチェック」「4科のまとめ」ができるのが当たり前。さらに思考力を求められてるよ。
つまり6年生の直前になってから「確かな暗記+思考力」まできっちり完成できるなら後回しにして問題ないでしょう。
もしくは国算に圧倒的自信があるなら降り切るのもありかもしれません。
ですが受験の1点は1点。
国算・理社の配点比率がある学校もありますが、それでも1点はどの教科でとってもいいのです。
国算が心もとないなら、理社を後回しにするリスクが高すぎる…私はそう思っています。
だからこそ、早稲アカなどいくつかの塾では小3から理社の授業が始まっているんだよね。
具体的にどんな子が後回しにしてもいいのかはあとで考察していきますね。
では中学受験の理社はいつからはじめるべきか?
ここからは中学受験の理社はいつから勉強を始めるべきなのか、考えていきます。
まだうちの子は小3なので結論はわかりませんが、理社の「勉強(ワークを使う座学)」は小3から始めています。
日能研は小4カリキュラムからだから、少し先取りになるのかな。
時間配分としては算・国・理社=5:2:3くらいでしょうか。
もちろんよく推奨されている下のようなことは幼児期から積極的に取り入れていました。
- 図鑑
- 科学館や博物館、古民家、プラネタリウム、史跡巡り
- お出かけして地名や特産物の豆まき
それでも今(小3の10月)、小2から理社のワーク勉強をしていればよかったなと危機感を覚えています。
なぜ小3からでは遅いかもと感じているのか、それは「うちの子が極端に暗記が苦手」だからです。
つまり暗記が得意な子は理社を後回しにしても全く問題ないでしょう。
次の項目で詳しくご紹介しますね。
理社が後回しでもいい子・今すぐ始めるべき子
上記の「極端に暗記が苦手な子」というのはどういった基準で判断すればいいのでしょうか。
日能研に通塾して半年、夏期講習だけある理社で思った個人的感覚です!
それは…
授業で1周+1週間以内に2周復習しても
暗記もれ&グラフ読み取りミスがある子
それを一般的に「地頭」っていうのかも。
暗記力が強い子は授業で、もしくは1周復習したくらいでさらっと覚えられたりしますもんね。
もちろん1か月空いてたりしたら4周やっても忘れてしまうのはしょうがないですが、1週間で4周やって抜けてしまう子はおそらく1か月後にはさらに抜けているはず。
私が驚愕したエピソードをひとつ。
3年生の夏期講習でやった「いろり」「かまど」「たらい」がどうしても覚えられず、こんな暗記カードを作って何十回と繰り返したでしょうか…。

息子がやっと覚えられたのは3か月後の10月でした。
ちなみにこの暗記カード、くしゃくしゃにならずサイズが手ごろなのでおすすめです♪
もう200枚以上作ったよ。

作って満足してる感。
歴史の漢字ばっかり単語はムリ!
と言っているので、「とにかく早くから始めて時間を見方につける」作戦がおすすめです。
- 暗記の効率がいい子は高学年からでOK
- 暗記が苦手な子は周りが本気を出してない3.4年生で頑張っておく
これが親子で負担…というかプレッシャーの少ない受験のコツになるのではないでしょうか。
中学受験の理社│後回しにしない3年生4年生の取り組み方
ここからは理社の勉強を早めの3年生4年生から始めるとして、どんな取り組み方をすればいいのかをまとめます。
短時間でも毎日少しずつ進める
まず有名なエビングハウスの忘却曲線をご覧ください。

1時間後に半分以上。
1週間もすれば76%も減ってしまうんだそう。
ということは「何度も思いだす」ことが長期記憶への移行に最重要。
うちの子は以下でお話する「一人でもできるワーク」+「寝る前の動画」で少しずつ少しずつ進めています。
一人でも進めやすいドリルから始める
とはいえ毎日親主導で理社に取り組むのも大変ですよね。
我が家はこのシリーズのドリルを毎日見開き1ページを目安に、子ども一人で進めてもらっています。
▼以下のドリル9冊を3年生の1年間で終わらせたよ。
左ページに解説があって、答えがあるから全く分からないってことはないかな。
答え合わせ&直しは夜勉のとき!
▼夜勉のスケジュールはこちら。
▼資料集おすすめはこちら。
旅行や実験も並行する
3年生4年生の間は机に向かうだけでなく、旅行や実験をすることで知識→実体験となり定着します。


鉱物は実際に見たり。
- 地名
- 距離感
- 特産物
- 気候
- 文化
- 経済
旅行では↑このような知識が体感でき、キャンプで以下のようなことを学びました。
- 草木の様子
- 虫の様子
- 星座
- 山の気候
- 物の燃え方
我が家は夏休みに海外旅行に行ってるよ。
よかったら下の記事も見てみてね。

動画はフル活用!
実体験が難しいところは各種動画を活用するのもおすすめです。
特に準備が難しい実験や訪れることが難しい場所の動画は絶対見るべし◎
理由も説明できるように
記述対策&少しでも長期記憶に入るように、ただの暗記ではなく「理解」することを心がけていきます。
「なんで長いろうそくのほうが先に消えるのか」
「なぜ月の裏側が見えないのか」
「なぜ本能寺の変がおこったのか」
「なんで大塩平八郎は乱を起こしたのか」
「それぞれの戦争はどんな流れでおこったのか」
記憶にあいまいな部分がないのか、親子の会話でアウトプットするといいでしょう。
ただの知識としてではなく、理由までおさえておけるといいですね◎
暗記苦手な子は親の勉強・伴走必須
最後に一番大切なのが「親の伴走」。
上記の「理由説明・実体験」はもちろん、ドリル答え合わせや暗記の部分も親の助けも必要な子が大多数なはず!
トイレやお風呂にポスターを貼って質問をしあったり、できるだけ興味を持ってもらえるような働きかけを意識しています。

▼この3枚セットおすすめ
▼とんがりをさわって実感すると頭にはいりやすい!

中央アルプスの出っ張りがわかりやすい♪
1問1答で終わらないで、地理・歴史・公民ぜ~んぶ紐づけて問題出すようにしてるよ。
つまり、質問を出す保護者こそ勉強し直さなきゃなんですよね。
中学受験の理科・社会のまとめ
ここまで中学受験の理社は5.6年生まで後回しにしてもいいのか?を考えてみました。
結論!6年生の直前になってから「確かな暗記+思考力」まできっちり完成できるなら後回しにして問題ないでしょう。
逆に「なかなか覚えらない」「すぐ忘れちゃう」そんな子は3年・4年のうちに興味づけどまりではなく、具体的な語彙まで覚えておくのがおすすめ◎
まぁすぐ忘れちゃうけどね!
個人的には3年生の現在、下記は答えられるように親子で頑張って覚えています。
- 都道府県&県庁所在地(漢字で)
- りんごやみかんなど主要な原産地
- 平野・川・島・山地など口頭でざっくり
- 歴史の流れ(縄文・弥生・古墳・飛鳥…)
- 主要な国旗
- 海流
- 理科実験器具の名称
- 全ての単元の基礎名称(反射・電流・低気圧など)
これに加えてドリル9冊やったので、1年間でよく頑張った!
6年生になったら今と比べ物にならないほど忙しいはずです。
ほんの少しの余裕を捻出するためにも、(塾で始まっているのなら)授業内容はついていく程度には力をいれておいたほうが親子の予後がいいと思います。
それだけ頑張ったあと4年・5年の成績がどうなったのか、また追記していきますね♪







